Jul 12, 2009
名刺管理の重要性について
名刺の管理は、ビジネスマンに重要な管理業務の一つです。顧客や取引先、または、今後どのような関係が発生するだけでなく、いつ、どこで、どのような機会に出会ったの名刺に書くことができますし、保管することです。人とのつながりは、いつ、いつ職場での機会を作ってくれる可能性を持っているからです。このため、名刺の管理は、将来への展開契機となるでしょう。私は、会社員をしていた頃は、名刺の管理といえば、"名刺ホルダー"という名前のファイルに名刺を挿して保持するのが通例でした。今のように100円ショップがなかったので、名刺ホルダーには、非常に高額だった記憶があります。しかし、そこまでの名刺の管理をしてもどうせ平社員だったので、何かの役に立つというわけではなかったけど。懐かしい思い出です。
嶋田淑之の「リーダーは眠らない」:
東京電力や東北電力管内における夏の「ピーク時15%節電」が始まろうとしている。企業は節電要請に対してどのように応えようとしているのか。省エネルギー・ビジネスの専業企業として、日本のパイオニア的な存在である省電舎の川上光一社長に話を聞いた。
【嶋田淑之の「リーダーは眠らない」:省電舎の無水トイレの画像、ほか】
東京電力や東北電力管内における夏の「ピーク時15%節電」がいよいよ始まろうとしている。
政府が、契約電力500キロワット以上の大口需要家に対して、電気事業法に基づく「電力使用制限令」発動を決定したのが5月13日。これにより、ピーク時使用電力の15%節減が義務付けられ、違反した場合には罰則が科せられることになった。
その後、病院や交通機関などがその対象から除外されたとはいえ、首都圏から東北にかけて事業所や工場・研究所などを展開する大企業・中堅企業の多くが、この制限令に対応することとなった。
しかし、制限令発動は7月1日で、準備期間がわずか1カ月半しかない上に、制限令の実施期間が東北電力管内は9月9日まで、東京電力管内は9月22日までと2カ月以上の長期にわたる。
こうした厳しい環境変化の中で、各企業はどのように対応しようとしているのだろうか? あるいは、どうすれば効果的・効率的な対応が可能なのだろうか?
その疑問を解消すべく、今回は省電舎の川上光一社長にお話をうかがった。同社は1986年創業で、ESCO事業※を柱とした省エネルギー・ビジネスの専業企業としては、日本のパイオニア的な存在である。
※ESCO事業……Energy Service Companyの略。地球環境保護を目的に、顧客の省エネルギーを推進するビジネスで、その費用を、顧客(受益者)が省エネルギー実現による削減コストの中から支払っていく点に特徴がある。米国が本場。具体的には、顧客の工場やビルなどの施設に対して、診断からコンサルティング、計画立案、設計施工、施工管理、省エネルギー効果計測・検証、事業資金調達、ファイナンスまで、包括的なサービスを提供し、それによって得られる省エネルギー効果を保証する。
●未踏の領域“我慢の節電”に挑戦する日本の産業界
東日本大震災後、特に電力使用制限令発動が政府決定してから、省電舎への引き合いは大幅に増えていると想像されるが、実際はどうなのだろうか?
「引き合い自体は確かに増えています。ただ、その中身は、昨年までは地球環境問題への貢献を目的とした省エネルギーに関するものが中心でしたが、現在はそうした地球環境という要素は薄まり、当然のことながら『15%節電の方法』と『(特に工場などでの)電力補填の方法』についての引き合いがほとんどと言っていいです。
前者の15%節電の方法についての引き合いとは、『お金をかけないで節電目標を達成するために、運用改善の方法を知りたい』というものです。
運用改善とは既存の施設の使い方を変えることで節電に結びつけようとする手法で、例えば空調の使用を減らすとか、照明を落とすとか、あるいは出勤時間や休日を変更することで電力使用のピーク時をずらすといったことですね。
一方、後者の工場などでの電力補填に関する引き合いとは、主として自家発電に関するものです。これに関しては、震災で部品生産が間に合わないなどの事情があって、国内的には到底まかない切れない状況になっています。幸い弊社のアライアンス先のイタリア企業が自家発電機を取り扱っていて、それをご用意させていただくことは可能です。
騒音も発生しますし、自家発電機は環境には必ずしも良くありませんが、これを通じて戦後最大の危機とされる現在の電力逼迫(ひっぱく)を少しでも緩和し、日本経済が震災の痛手から復興する契機になるのなら、ぜひ取り組んでいこうというのが弊社の立場です。しかし、現実問題としては、設備投資額が大きいので、短期間での成約には至りませんが……。
今夏の節電対策として見るならば、弊社に対する引き合いは前者の運用改善に関するものが大半を占めています」
……ということは就業環境を維持しつつ、節電目標を達成する方法を構築するという本来あるべきアプローチではなくて、就業環境の悪化を甘受しつつ、目標数字のクリアを目指すというアプローチが主流ということだろうか?
「今回は各企業にとってとにかく初めての経験で、一体どう対応したらいいのか、暗中模索状態というのが現実です。時間もありませんし、予算の問題もありますからね。それで今回は“我慢の節電”で何とか乗り切ろうというところが多いようです」
●デメリットの多い“我慢の節電”をどうとらえるか?
しかし、“我慢の節電”を強行すれば、従業員の作業効率は低下し、企業業績を悪化させることにつながり、結果的に東北地方はもとより日本全体の経済復興に悪影響を及ぼすとも思われるが……。
「その通りです。オフィスの温度設定を28度や30度にすれば、当然、作業効率は低下します。28度といっても、実際の体感温度はもっと高いでしょう。
また、すでにオフィスや店舗の照明をある程度、切ってしまっている企業も多いですが、エントランスや階段、廊下などが真っ暗だと、安全面からも問題があります」
実際、私自身も先日初めて訪れた飲食店の階段を下りようとした時、真っ暗だったために階段を踏み外してしまったことがある。そう考えると、“我慢の節電”とは従業員の作業効率を低下させるばかりか、顧客や取引先、従業員の安全まで犠牲にしかねない節電ということになるだろう。
省電舎が1986年以来推進してきた日本での省エネルギー事業では、その大前提として顧客企業の周辺環境を変えないで省エネルギーを実現するという考え方があったというが、その観点から見て、昨今のそうした状況に関してはどう感じているのだろうか?
「オフィスなどで、例えば人感センサーを導入して、人が来ると照明がつき、いなくなると照明が落ちるようにしている企業も増えていますが、隣席の従業員が席を立ったり戻ったりするたびに、ついたり消えたりするのでは気が散るし、作業効率に影響を及ぼしてしまいます。
こうした場合、弊社の製品やサービスであれば、席を立っても一気に100%照明を落とすようなことはせず、半分程度の明度を維持しつつ、照明を切ったのと同レベルの節電効果を実現できるようにしています。廊下や階段など、施設内の照明全般に関しても、それと同様の考え方で各種の製品やサービスを用意しています。
また、照明に限らず、例えばトイレの男性用小便器でも、省エネルギーになるだけでなく無臭で使い心地の良い無水トイレをご提案するなど、周辺環境を維持した上での省エネルギーを1つ1つ小さく積み上げていく手法を基本に考えています。
どの程度までの省エネルギーが可能かは建物の状況によるので、当然ケース・バイ・ケースではあるのですが、たとえそうであっても、建物全体でこうした小さな省エネ努力を積み重ねていくことで、ピーク時の15%節電も可能になると考えています。
ただ、そうした弊社のビジネスをご理解いただきつつも、今回に関する限りは時間的な制約もきついためにやむを得ず、“我慢の節電”へと向かう企業が圧倒的に多いのだろうと理解しています」
●いまだ形成途上にある日本の省エネルギー業界
日本のパイオニアとされる省電舎でも創業が1986年であり、日本の省エネルギー業界は発祥からいまだ四半世紀という発展途上の若い業界であることが分かる。
それは一方では将来に向けての成長可能性を示唆(しさ)しているが、その一方で発展途上であるがゆえのさまざまな課題が露見しているようだ。
「顧客企業の省エネルギーを考える場合に大事なことは、対象となる建物に関して光・水・電気・熱など、あらゆるエネルギー源に対してアプローチし、『それぞれのエネルギーをどの程度削減することで、全体として最も効果的で効率的な省エネルギーが実現できるか』という“全体最適”志向に立脚したトータル・デザインを行うことです。
しかし実際には、例えば水であれ、光であれ、電気であれ、熱であれ、そうした特定の省エネ対策を本来得意としてきた企業が『うちもトータル・デザインができます』と言って、建物全体の省エネルギー案件を受注するケースが増えています。
そうした受注の場合、どうしても自社が得意とする分野の設備改善(改修)に目が行きがちとなりますから、おのずと得意分野のみの省エネルギーに偏りがちです。ところが、そうした省エネは結果としてほかのファクターのエネルギー消費量を増やしてしまうなど、“部分最適”に終わってしまうケースが少なくありません」
つまり、「環境」や「エネルギー」といったキーワードと接点を有するあらゆる業種の企業が、省エネルギー業界に参入し、その中にはESCO事業者としての適格性に欠ける仕事をしているケースが多々存在しているということだろうか?
「日本ではこの業界の位置付けがいまだ明確ではないという問題があります。省エネルギーのトータル・デザインに関する高い専門性を有する企業が集まって業界を形成するのが本筋でしょうが、残念ながら日本の場合はまだそこまでは行っていないのが現実です。
空調が得意な企業は空調を中心に、水が得意な企業は水を中心に、そしてLEDが得意な企業はLEDを中心に省エネルギーのトータル・デザインをやろうとし、それを通じて自社の関連商品を販売しようとしているケースが非常に多いです。
ESCO事業の本筋は“全体最適”を実現すること。事業者は自社の製品やサービスに固執することなく、顧客の希望を考慮しつつ、目的実現に最もふさわしい製品やサービスを、それが他社のものでも躊躇(ちゅうちょ)なく導入していく姿勢が望まれます。弊社では当然、それを行っていますが、そうした企業は必ずしも多くはないようです。
それどころか、建物や施設に関するビジネスということで、ゼネコンやサブコン、不動産会社、リース会社などからも参入が進んでいて、結果としてESCO事業としてのサービスは分化する傾向にあり、高品質を求めての企業間競争ではなく、品質に関しては玉石混交の低価格競争が生じています。はっきり言ってこれは日本特有の現象です」
●実は存在する高い参入障壁
川上さんが指摘した内容は、国内の大企業に関する参入障壁の低さに伴う弊害で、その一方においては、参入したいができない状況も厳然と存在するのではないだろうか?
「まさにその通りです。今申し上げたことは、基本的には大企業に限定される話で、弊社のようなベンチャー企業や海外の企業から見れば、日本のこの業界の参入障壁は極めて高いのです。
大手メーカーの関心はとにかく自社製品の販売にありますから、日本の省エネルギー業界の技術水準を向上させるために、海外の最新技術動向に関心を寄せ、国内外のベンチャー企業と技術協力するなどということは滅多にありません。
一般論で言えば、国内外ベンチャーなどによるイノベーティヴな動きに対しては、排他的と言っても過言ではないでしょう。
こうした状況は業界の将来に向けてはもちろんのこと、日本の“ものづくり”というものを中長期的にとらえた場合にも、決してプラスにはならないと思います」
では、そうしたベンチャー企業の1つである省電舎が、業界で一定の立場を構築することができた要因は何だろうか?
「そうですね……」としばし思案に暮れた後、川上さんは遠慮がちに次のように答えてくれた。
「あえて申し上げるならば、業界の草分けとして長年蓄積してきた知識(技術・ノウハウ)の独自性、少数精鋭のスタッフでやってきたことによる場数(経験値)、さらには視点の相違(多くの企業とは異なり、『全体最適志向』でのトータル・デザインができること)などが、その要因と言えるでしょうか……」
●来年以降も続く産業界の節電――“我慢の節電”の行方は?
これまでの歴史の中で日本の省エネルギー事業の顧客となってきた企業は、この事業をどのようにとらえてきたのだろうか? 業界創成期にはバブル崩壊があり、導入企業にとってはコスト削減こそが省エネルギーの最大のテーマだったろう。
その後、地球環境問題が世界的にクローズアップされ、日本にもエコ・ブームが到来すると、各企業は省エネルギーを折から盛り上がってきたCSR(=企業の社会的責任)ブームと結びつけて考えるようになった。
そして、東日本大震災(とそれに伴う福島第1原発事故)を経た今、各企業は、省エネルギーを節電にフォーカスしてとらえている。それも、就業環境や安全面の悪化には目をつぶった“我慢の節電”という形で。同じ「省エネルギー」というキーワードでも、そのとらえ方は環境変化の中で刻々と変化していっている。
しかし、省電舎が取り組む姿勢は、首尾一貫してブレることはない。地球環境を守るという目的を実現する手段として、企業などの施設や建物で省エネルギーを推進しつつも、就業環境や顧客たちの安全性など、周辺環境を悪化させないことを基本にしている。
「日本の産業界における節電の取り組みは、今夏だけで終わることなく向こう2〜3年は続く」と川上さんは指摘する。
とはいえ、人間の生理や基本的欲求に反する“我慢の節電”には、やはり限界があるだろう。いずれ遠からず、省エネルギーの本来あるべき方向性での、すなわち、省電舎が一貫して追求している方向での節電が志向されるのではないだろうか? 少なくとも、そう信じたいものであるが、現実は果たしてどうなるだろうか?
【嶋田淑之,Business Media 誠】
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